











政策金利の高い国の通貨、いわゆる高金利通貨(トルコリラ・南アフリカランド・メキシコペソ)はFXで年々人気が高まっています。国内店頭FXにおける高金利通貨の2018年年間取引高・順位は、トルコリラ/円 21.3兆円・8位、南アフリカランド/円 8.39兆円・10位、メキシコペソ/円 1.15兆円・19位で年々取引量が増えています。(参考:米ドル/円は取引量2,444兆円・1位)
FXでは低金利国の通貨を売って、高金利通貨を買うことでスワップポイントを原則毎日受け取ることができます。スワップポイントは金利が異なる2国間の通貨を売買することで生じる金利差調整金を指し、取引きする通貨の国の金利差が大きい程より多くのスワップポイントが発生します。
低金利の円を売って、高金利通貨を買うことを円キャリートレードを呼び、スワップポイントを目的としたトレードは、金利差収入をコツコツ貯める・積み上げる感覚に魅力を感じる人が多くFXでは古くから使われる人気の投資手法です。
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目次
☑ 主要国政策金利比較
☑ トルコリラ/円
☑ 南アフリカランド/円
☑ メキシコペソ/円
☑ 高金利通貨取引におすすめのFX会社
☑ 【参考】米ドル/円
各国の中央銀行は月1回程度の頻度で金融政策を決定する会合を開き、世界・自国の経済動向・状況を判断し政策金利を決定していきます。政策金利の高い国の通貨への投資は、先進国(低金利)の通貨に比べ金利差収入・スワップポイントを多く獲得でき、投資に対するリターンが大きくなります。金利=その国の信用、リターンが大きい=リスクが高い投資となるため、特に投資経験の浅いFX初心者の場合、高金利通貨のリスクを理解した上で投資の判断をして下さい。
トルコは政策金利14.00%(2019年10月現在)とFXで取扱いのある国としては群を抜いて高い金利です。2015年頃から取引きできるFX会社が増え、政策金利が高く、スワップポイントを目的としたトレードが急増し人気の通貨になりました。
しかし為替レートは先進国通貨に対して下落し続けており、2018年8月には史上最安値15円台を記録し、値動きが荒い展開が続いています。中長期トレードを前提に、安易にスワップポイントの魅力に飛びついてしまうと、万年含み損になりかねない状態が続きエントリーするタイミングの見極めが必要です。
詳細データ » トルコリラ/円 為替レート推移
トルコリラ/円はDMM.com証券、YJFX!を除いて取扱いがあり、FX口座開設の選択肢が多く、より取引条件の整っているFX会社を選ぶことができます。スプレッドは1.7銭が業界最狭水準ライン。スワップポイントは2019年1月から11月末の累計で最高値31,591円、最低値24,105円と7,486円の差があり、選ぶFX会社によっては大きな機会損失となります。
2019年1月から11月30日までのトルコリラ/円累計スワップポイント、()内はスプレッド。
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31,591 円 (1.6銭) |
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28,992 円 (1.6銭) |
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28,560 円 (6.0銭) |
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27,519 円 (1.9銭) |
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26,719 円 (1.4銭) |
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25,074 円 (4.8銭〜※) |
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24,150 円 (1.7銭) |
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24,105 円 (15.0銭) |
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※FXプライムbyGMO:トルコリラ/円のスプレッドは4.8銭〜最大203.8銭
南アフリカランドは古くからFXでの取扱いがあり、全てのFX会社で取引きができる高金利通貨です。2005年頃は円安傾向が続き、スワップポイントによる金利差収入を目的とした円キャリートレードが盛んに行われ、高金利通貨・新興国通貨であった南アフリカランドを取引きする投資家が急増しました。現在も少額で取引きができる高金利通貨として根強い人気のある通貨です。為替レートは2016年6月に史上最安値6.39円を記録し、長期的には下落基調が続いています。
詳細データ » 南アフリカランド/円 為替レート推移
南アフリカの政策金利は6.50%(2019年9月現在)。2008年は政策金利12.00%もあり、リーマンショック後徐々に金利を下げ現在は6%台で推移しています。スワップポイントは2019年1月から11月末の累計で最高値4,995円、最低値1,619円と3,376円の差。スワップポイントが高いFX会社では1日約15円、最も低い会社で約5円と3倍もの開きがあり、金利差収入を目指すならスワップポイントがより高く、取引毎に必要な手数料であるスプレッドの狭いFX会社を選ぶことをおすすめします。
2019年1月から11月30日までの南アフリカランド/円累計スワップポイント、()内はスプレッド。
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4,995 円 (0.9銭) |
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4,551 円 (3.0銭※) |
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4,507 円 (0.9銭) |
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3,809 円 (0.8銭) |
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3,780 円 (1.0銭) |
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3,662 円 (1.0銭) |
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3,656 円 (1.3銭) |
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3,554 円 (1.0銭) |
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2,128 円 (0.9銭) |
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1,619 円 (15.0銭) |
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※FXプライムbyGMO:南アフリカランド/円のスプレッドは3.0銭(原則固定※例外あり)
メキシコペソは2017年頃から各FX会社にて徐々に取扱いが増え、2019年7月にFX業界大手のGMOクリック証券も取扱いを開始したことから今後取引量が増えることが予想される高金利通貨です。南アフリカランド同様、手頃な価格で少額から購入できることから注目度の高い通貨です。アメリカの隣国として成長途上のメキシコですが、アメリカトランプ大統領による不法移民対策や関税圧力、地震による災害リスクなど不安材料を多く抱えています。為替レートは2016年11月に史上最安値4.87円を記録し、長期的には下落基調が続いています。
詳細データ » メキシコペソ/円 為替レート推移
メキシコの政策金利は7.50%(2019年11月現在)。スワップポイントは2019年1月から11月末の累計で最高値4,396円、最低値2,025円と2,105円の差。スワップポイントが高いFX会社では1日約15円、最も低い会社で約6円弱と2倍程の開きがあります。(※GMOクリック証券は2019年7月から、FXTFは2019年9月30日からメキシコペソの取扱いを開始したため、最低値は外為オンラインとしています。)
メキシコペソ/円のスプレッドは0.3銭が業界最狭水準となり、高金利通貨通貨の中では最も取引コストが安い通貨ペアとなります。
2019年1月から11月30日までのメキシコペソ/円累計スワップポイント、()内はスプレッド。
※GMOクリック証券は、2019年7月8日からメキシコペソ/円の取扱いを開始したため、7月から集計したスワップポイント(累計・平均値)。
※FXTFは、2019年9月30日からメキシコペソ/円の取扱いを開始したため、10月から集計したスワップポイント(累計・平均値)。
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4,396 円 (0.3銭) |
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4,094 円 (0.3銭) |
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4,030 円 (1.9銭※) |
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3,207 円 (0.3銭) |
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2,025 円 (6.0銭) |
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1,694 円 (0.3銭) |
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682 円 (0.3銭) |
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※FXプライムbyGMO:メキシコペソ/円のスプレッドは1.9銭(原則固定※例外あり)
高金利通貨取引は、主にスワップポイントによる収益を狙う投資法になります。そのため、より多くスワップポイントを受け取ることができ、取引コストであるスプレッドが狭いFX会社がおすすめです。高金利通貨(トルコリラ・南アフリカランド・メキシコペソ)に焦点をあてた場合、みんなのFXとヒロセ通商は高水準のスワップポイントと、スプレッドの狭さは他社に比べ優れています。
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高金利通貨は金利差収入であるスワップポイント獲得を目的とし、スワップポイントを日々積み上げる中長期を前提とした投資が中心になります。しかし高金利通貨は長期目線で見た場合、対先進国通貨に対して下落基調が続いているため、1年・2年長期スパンでの投資を考えた場合、投資期間中に受け取るスワップポイント以上の含み損を抱えるリスクがあるため、投資には慎重な判断が求められます。
高金利通貨のスワップポイントの魅力について解説してきましたが、最後に近年金利が上昇傾向にあるアメリカ合衆国、FXの王道通貨ペアである米ドル/円にも触れておきます。 2018年国内店頭FXの年間取引高は4,003兆円。その内ドル/円は2,444兆円を占めシェア60%を超え、上位5通貨ペアだけで95%を占めています。高金利通貨の注目度は年々増してはいますが、取引自体がまだまだマイナーなのが現状です。
高金利通貨の対先進国通貨のレートは下落基調ですが、先進国通貨同士の為替レートは、上昇・下落のサイクルを繰り返しながら推移しています。米ドル/円取引きは国内FXでは王道、FX初心者からプロまで取引きする通貨ペアです。米ドル/円は、高金利通貨に比べて取引きに必要とする資金(証拠金)は多くなりますが、市場参加者が多く、また比較的為替レートが安定し分析しやすい通貨ペアでもあります。加えてアメリカの政策金利が上昇傾向であるため、受け取れるスワップポイントも高水準で推移しています。
詳細データ » 米ドル/円 為替レート推移
アメリカ合衆国の政策金利は1.50%〜1.75%(2019年10月現在)。スワップポイントは2019年1月から11月末の累計で最高値24,517円、最低値6,724円と17,793円の差。スワップポイントが高いFX会社では1日約50円、最も低い会社で約20円と2.5倍程の開きがあります。
2019年1月から11月30日までの米ドル/円累計スワップポイント、()内はスプレッド。
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24,517 円 (0.09銭) |
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23,780 円 (0.2銭) |
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23,362 円 (0.2銭) |
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22,447 円 (0.2銭) |
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21,736 円 (0.1銭) |
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21,604 円 (0.2銭) |
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20,871 円 (0.6銭※) |
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20,070 円 (1.0銭) |
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9,832 円 (0.3銭) |
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6,724 円 (0.3銭) |
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※FXプライムbyGMO:米ドル/円のスプレッドは0.6銭(原則固定※例外あり)
米ドル/円は全てのFX会社で取引きができ、日本国内では最も取引量が多い通貨ペアです。FX経験の浅い初心者のうちは、FXの王道通貨ペアである米ドル/円から取引きをはじめることを推奨します。
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